東極の磁場 丸山芳子 展

丸山芳子 MARUYAMA Yoshiko

土地は、地下水・鉱物・植生・動物相・菌類気象などの環境要因によって、年月をかけて固有の風土を形成している。そして、人がある土地に根を下ろすと、その人には風土や地域性に育まれた精神のかたち―アイデンティティが宿る。2011年の東日本大震災を契機に開始した「精神の〈北〉へ」プロジェクトを通して、私は郷里・東北地方の精神的基層を継続的に探究してきた。このたび若狭という土地と向き合うことで、東北とは異なる歴史的・地理的条件のもとに形成された、もうひとつの「周縁」の精神性を考察し、双方の差異と共鳴のあいだから立ち現れるものを探りたい。

1957 福島県生
東京都在住
現代美術作家創形美術学校造形科卒業
プロジェクト「精神の〈北>へ」代表

Ⅰ 臨場 2025


第3回を迎える熊川宿若狭芸術祭では、「臨場と共生」をコンセプトとした多彩な企画を実施して参ります。第一弾として、美術部門では本年も「臨場(りんじょう)」をテーマとしたアートプロジェクトを展開いたします。会場となる熊川宿若狭美術館や熊川宿内の古民家には、国内外から現代美術作家が集い、障がいのあアーティストやその活動を支える作家とともに、7名が滞在制作を行います。10日間にわたる創作の全貌を公開し、観客との対話や交流を通じて、地域に結ばれる多様な作品がかたちづくられていきます。
今回は、フランスから初めての海外アーティストが参加し、ことばや文化のちがいを越えた出会いが育まれます。また、作家たちに伴走する美術評論家も加わり、批評や記録活動に当たります。
こうして生まれた作品や制作の記録は、完成作を発表する展覧会としてあらためて展示されます。「臨場」は、まさにその場に立ち会い、共に体験することを意味します。現代美術、障がい者アート、フランスの美術文化が、境界を超えてアートとしての翼を大きく羽ばたかせるとき、人々がつながり、街がひらかれ、世界へと広がっていく―その“いまこの瞬間”に、是非とも<臨場>していただきたいと願っています。


二子石義之 展


二子石 義之 FUTAGOISHI Yoshiyuki

1935年熊本県に生まれる。
1952年独立美術展に初入選。1959年熊本県美術展大賞受賞。1960年熊本大学教育学部美術科卒業。県立高校美術教諭の傍ら建物や風景をもとにした抽象画を手がけ空間表現を追求した。坂本善三、三浦洋一に師事し独立美術協会、モダンアート協会に所属。熊本県美術家連盟副会長。熊本県芸術功労賞受賞。2023年没。当館々長の長谷光城と2004年に出会い、交流を深め、2009年にパレア若狭ギャラリーで個展を開催している。



現代美術

今回は現代美術家5人の作品を展示しています。


斎藤義重

日本の現代美術をリードした斎藤義重(1904-2001)は、若狭に何度も足を運び、研修会講師として若い作家を指導し、多大の影響を与えました。

河合イサム(勇 1931-1980)

美術を主に文化運動に取り組んだ福井の前衛〈北美文化協会〉に所属し、リーダーとしてニューヨークで活躍。帰国後、若狭で作品を展示し講演会を開くなど、若い作家に強烈な刺激を与えました。

アンソニー・カロ

現代彫刻のパイオニアとして活躍した英国のアンソニー・カロ(1924-2013)は文化庁の招聘によって来日し、和紙への関心から、若狭和紙を使って「オバマシリーズ」を小浜で制作。長谷光城、竹原豊が助手を務めました。

坂本善三

東洋的抽象画を生み出した坂本善三(1911-1987)は、〈子ども美術文化研究会〉での交流が深い熊本で活躍。最後の弟子二子石義之の同研究会への参加、小国町にある坂本善三美術館での同研究会開催など、つながりが深まっています。

熊谷守一

孤高の画家・熊谷守一(1880-1977)は向井画廊を通して、若狭に多いモリカズファンが、何度か「モリカズ芸術を語る会」を開きました。

このように、5人ともに逝去されているが、なんらかの形で若狭とつながり、関わった若狭の人々の心の中に、今も強く生きています。



 


三好万里子 展



三好万里子 MIYOSHI Mariko


1962年 美浜町生まれ
大学で尾澤正毅先生に出会い、人物塑像を中心に彫刻制作を学ぶ。中学校美術教員として長年勤める。美浜美術作家展には人物などの具象と抽象彫刻を出品している。
「再生II、III」は一木造りの彫刻。倒木や薪になる寸前の木材を再生したもの。木の生命力そのままを作品に蘇らせたいと思っている。 合板と木彫の組み合わせは初の試みで、 今後の可能性を感じている。
1981年 福井大学教育学部美術科入学
1986年 教員として小中学校に勤務
1997年 福井大学大学院に内地留学
1999年 福井県総合美展知事賞
2019年 美浜美術作家展に参加
2024年 若狭湾美術展に参加


江戸雄飛 展


江戸雄飛

テレビや新聞等で見聞きした語句を、思いつくと即、それを声に発して、連想する語句を次々とつなげながら、猛スピードでその文字を書き重ねていく。乱雑にかさなり解読不能な筆跡のかたまりとなり作品は完成する。必ず、「最後に-」と言って描き終える。絵から文字が生まれた。文字(言葉)から絵へ遡っていく過程、その中で生み出された油性サインペンによるドローイング(抽象絵画)が注目を浴びてきた。
そして、2021(令和3)年にはNHKEテレビ「no art no life」が国内外に放映され、2023(令和5)年には福井県若手美術家育成事業アートアタック選考作家として銀座・ギャラリー暁で個展を開催した。
今展は、キャンバスに樹脂絵の具を使ってのドローイング。全面が塗りたくられて描き終わった結果としての新たな作品を展示する。



1997生 福井県若狭町在住


2014 
若狭ものづくり美学舎きらりアート部に入部
第5回きらりアート展 きらりアート賞
2015
のぞみ会主催行事<書道制作>に参加
第6回きらりアート展 きらりアート準大賞
2017
第8回きらりアート展 きらりアート大賞
2018
第9回きらりアート展 きらりアート賞(書道作品受賞)
きらりアート6人展(於:熊川宿若狭美術館)
2019
第10回きらりアート展 きらりアート準大賞
『和日・作美・素生(わび・さび・すき)の表現者たち』展(富山県)
2020
第11回きらりアート展 きらりアート賞
江戸雄飛展「増殖する書」(於:熊川宿若狭美術館)
『アールブリュット・クリエイティブジャパン』展(新潟県)
『美のコトと人とこの美』展(富山県)
2021
第12回きらりアート展 きらりアート大賞
NHKEテレビ「no art no life」国内外に放映
2022
第13回きらりアート展 特別賞
2023
個展(於:ギャラリー暁)―福井県若手美術家育成事業
第14回きらりアート展 特別賞
衝撃の現代美術~きらりアート&きらぼし☆アート交流展(福井県立美術館/福井県)
2024
まるまるつながるアートてんまる展(福井県立美術館/福井県)
きらりアートと子ども美術(熊川宿若狭美術館/福井県)
きらりアート展inうみんぴあ大飯(ホテルうみんぴあ/福井県)


柴山信宏 展


柴田信宏
1977年生まれ、福井県出身、福井県在住。福井県立盲学校卒業。2024年「まるまるつながるアートてんまる」展出品(福井県立美術館)。